4.日本語教師として独立するまでの全ステップ!
この記事ではあなたがこれから独立するために、具体的に何をすればいいかを順を追って説明します。
一見大変そうに見えますが、やってみると「これだけ?」と思うぐらいに簡単だと思いますよ!
自己分析 〜自分についてよく知りましょう〜
・自分に何ができるか、または何ができるようになりたいか
自分の得意なことは何かを把握しておきましょう。
フリーランスの仕事は自由です。
教科書を使って文法を教えなければならないというルールもないし、極端に言えば、おしゃべりするだけでも生徒さんがそれに価値を感じてくれればいいんです。
例えば、日本語教育に加え、ITの知識があれば、IT関係の会社で働いている人にターゲットを限定してもいいし、料理が得意なら、主婦の方の生活にフォーカスした日本語に特化するとか、子供の世話が好きなら在日外国人のお子さんへ日本語を教えることに絞ってもいいと思います(実際にこのニーズはよく聞きます)。
ターゲットを限定してこの分野の日本語ならこの人!という存在を目指すのもアリだと思います。
・どんな働き方をしてどれくらい稼ぎたいか
何時から何時までなら働けるか、出張するのか、オンラインレッスンだけするのか、なども考えておきましょう。
どれくらい稼ぎたいのかによって値段設定も変わってきます。
もちろんこれは仕事を始めてみて後で修正することもできますが(お客さんに迷惑をかけないかどうかは考えないといけませんが)、せっかくフリーランスになって自由に決められるんですから、自分が満足できる目標を設定しましょう。
・どんな人脈があるか
独立して最初の課題はどうやって顧客を獲得していくかだと思います。
まずは顧客獲得につながりそうな人脈が自分にあるかどうか把握しましょう。
日本語を勉強したいと思っている外国人、またはそのような知り合いがいる人、フリーランスとしてすでに活動している日本語教師、外国人が在籍している会社に勤めている人などです。
「私には何の人脈もない」と不安に思っている方も大丈夫です。
私も最初は何の人脈もありませんでした。
ですが、スタートダッシュができなくても質の高いサービスを続けていれば必ず顧客を増やしていくことはできます。
具体的な顧客の獲得方法については「5.フリーランス日本語教師の顧客獲得方法を全公開!」で詳しく解説します。
屋号 〜自分の店の名前を決めましょう〜
「屋号」とは個人事業におけるお店の名前、看板のようなものです。
この後で説明しますが、税務署に開業届を提出するときに記入を求められます。
とはいえ、かならず必要というわけでもなく、個人名で登録している方もいらっしゃるそうです。
自由につけられますが、迷った場合は事業内容をイメージしやすいものにすればいいと思います。
開業届・青色申告申請書 〜開業に必要なのはこれだけ!〜
実のところ、「個人事業主として働く」という点で、必ずしなければならない作業はこれだけで、これさえしていれば仕事を始められます。
フリーランスとして事業をはじめ収入を得ると、年度末の2月から3月の間に確定申告をして、所得税を払わなければなりません。
「確定申告って聞いたことあるけど、めんどくさそう、難しそう…」
と思われるかもしれませんが、やってみると意外とそうでもありません。
この確定申告を行うための前段階として必要なのが「開業届」と「青色申告申請書」を税務署に提出することです。
まず、開業届ですが、これは税務署に「個人事業主として事業を始めた」ということを報告するための書類です。
届け出さなくても罰則はありませんが、開業届を提出することで、所得税を払う際に、よりお得な青色申告ができるようになります。
確定申告の方法には「青色申告」と「白色申告」がありますが、「青色申告」を選ぶことをおすすめします。
理由についてはここで詳しくは書きませんが、簡単に言いますと青色申告を行うことで、支払う税金が安くなります。
青色申告を行う上でのデメリットは複式簿記で帳簿付けをしなければならない(つまりめんどくさくて難しい)、という点がありますが、これも会計ソフトを使うことで解決できます。
会計ソフトを使うことはコストになりますが、税金が安くなる上、時間を大きく節約できるのでぜひ利用しましょう。
銀行口座開設 〜事業専用口座を作ってスマートにお金を管理〜
フリーランスとして活動していく上で、事業用の銀行口座を開設することをおすすめします。
顧客が会社の場合、またはオンラインレッスンを行う場合など、振込先としてあったら便利ですし、家計と分ける必要もあるので一つはあったほうがいいです。
おすすめはネット銀行で、スマホがあれば、残高確認、送金など管理がとても簡単なのでぜひ活用しましょう。
名刺作成 〜人脈づくり、信用性を高めるのに必須〜
出会った人に自分が日本語教師であることを知らせ、人脈を広げるという意味でも名刺は必須だと思います。
会社などと契約する場合、名刺を交換することもありますし、必ず作りましょう。
それから名刺を作ることで、自分のモチベーションも高くなりますしね。
私が利用しているのは「ラクスル」という会社のサービスで、このサービスを利用すれば自分で簡単にデザインができ、安く名刺が作れます。
価格設定 〜バランスを考えつつなるべく高めに〜
ここまでで、フリーランスとして働く前の準備は終わりました。
ここからは日本語教師として実際に授業を始めるにあたり、決めておかなければならないことについて話します。
まずは価格設定です。
結論から申しますと、高めに設定することをおすすめします。
インターネットで検索すると、1時間1,000円、2,000円で授業をするという方もいらっしゃいます。
しかし、あまりに安い価格に設定すると、もちろん収入は上がりませんし、授業を多くこなさなければならず、時間的な余裕もなくなります。
もちろん高い価格に設定すれば、それに見合う授業の質も求められますので、バランスは難しいですが、最低でも1時間3,500円以上にすることをオススメします。
ちなみに私の授業料は1時間4,500円または2時間8,000円プラス往復の交通費で、もし授業を受ける人数が増える場合は2人で1時間6,000円、3人で1時間8,250円のように、一人あたりの金額を下げて、トータルの金額を上げるように設定しています。
また、価格を設定するときにおすすめなのは、数時間のパック料金にすることです。
私は8時間36,000円プラス授業回数分の交通費を初回の授業のときに受け取るようにしています。
これは、生徒さんに授業を続けてもらう上で、ある程度の時間の授業をしないと効果を実感していただけないこと、毎回授業料を受け取る方法だとお互いに作業が増えてめんどくさくなるためです。
また、後払いは不払いトラブルが起きるリスクが高いので、必ず前払いにしましょう。
事前相談・規約作成 〜お互いが納得できるルールを決めましょう〜
私は授業を始める前に、無料の事前相談を行っています。
これについては後の記事で詳しく書きますが、授業料を受け取る前に、生徒さんのニーズをしっかり聞き取り、授業の満足度を高めるためです。
また、そのときに規約にサインをしてもらいます。
これは簡単に言うと授業のルールです。私の場合は重要なルールは以下の4点です。
- キャンセルは予約日の前日までは無料、当日はキャンセルと授業時間の変更はできない。当日キャンセルの場合は授業料1時間分を消化
- 授業料の支払いは初回の授業のとき現金で、または初回の授業までに口座振込
- 購入した授業の使用期限は初回授業から3ヶ月
- 当日生徒さんが授業に遅刻しても終了時間は変えられない
特に重要なのは1で、実際に始めてみるとみなさん同じことを感じられるんじゃないかなと思うんですが、予約のキャンセルは多いです…(まだ自分の授業が未熟なせいもあるかもしれませんが)。
やはり日本語の勉強というのは仕事や家庭よりも優先されるというものではありませんから(人にもよりますが)、特に個人の生徒さんの場合、仕事の都合で直前にキャンセルになることはかなり多いです。
キャンセル自体はある程度仕方ないんですが、当日キャンセルもOKにしてしまうと、その時間が無駄になってしまうので、そこは生徒さんと同意の上、請求したほうがいいと思います。
私は当日のみ請求にしていますが、前日でも請求にしてもいいかなーと思ったりもします。
そこは生徒さんの利便性とのバランスも考えなければならないと思います。
あまりに無駄な授業料を払うことが増えたら、生徒さんも継続したくなくなるでしょうし。
ウェブサイト制作 〜ウェブで集客、サービスの説明書にも〜
これは必須というわけではありませんが、可能なら自分のウェブサイトを制作すると便利です。
ウェブサイトを作っておくだけで、ウェブからの集客が見込めます。
事業におけるウェブサイトは、いわば一度作っておけば24時間勝手に働いてくれる営業のようなものです。
また、ウェブサイトを作っておけば、お客さんから問い合わせがあったとき、対面なら見せながら、メールならリンクを貼れば、サービスの内容を説明するのに便利です。
更に自分がちゃんと活動していることを証明し、信用性を高める効果もあります。
「ウェブサイトの制作なんてできそうにない」と思われるかもしれませんが、私もこの分野に関する知識はゼロでした。
ただ、WordPressというサービスを使えば、誰でも簡単に作れますし、ネット上には丁寧に解説してくれているサイトが山ほどあります。
チャレンジしたいという気持ちが少しでもあればネットで検索して、まずは調べてみましょう。
プロフィール写真撮影 〜ウェブサイトの集客力アップに〜
ウェブサイト制作に関連することですが、ウェブサイトを作るときは、プロフィール写真を載せたほうがいいです。
お客さんが問い合わせをする前に不安に思っていることを想像すると、やはり「どんな先生なんだろう」「親切な人なんだろうか」という点は大きいと思います。
写真が得意な方は自分で撮影したものでもいいですし、そうじゃない方は撮影スタジオなどに行って、ビジネス用のプロフィール写真を撮っておくのもおすすめです。
以上が独立するまでの具体的な手順です。
長々書いてしまいましたが、ウェブサイトを作ること以外はそれほど時間がかかるものでもありません。
全部一度にしようとすると長く感じるかもしれませんが、この中の何でもいいのでまず一歩を踏み出せば、自然に二歩目が見えてきて、次は三歩目という風に進んでいけると思います。
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